ボルゾイ
優しい心をもつ高貴でエレガントな猟犬
[犬種] ボルゾイ [原産] ロシア [別名] ロシアン・ウルフハウンド [体高] オス:75~85センチほど メス:68~78センチほど [体重] オス、メス:35~48キロほど [歴史] はっきりとした起源は不明ですが、1800年頃に現在の犬種に定まったとされます。ロシア帝国時代からオオカミ猟犬として活躍し、貴族以上の地位の者にしか飼育が許されなかったといわれています。第一次世界大戦まではロシアでオオカミ猟犬として活躍していました。現在では、時速約50キロの俊足と高い狩猟能力を活かして、アメリカではコヨーテ猟犬として、南アフリカではジャッカル猟犬として活躍しています。 [外観] 超大型犬で、四肢はすらっと長く、細長い頭部と顔つきが特徴的です。筋骨たくましい体格をしていますが、身体の幅は狭く、背から腰にかけてのラインは優美なアーチを描いています。優しそうな雰囲気の目と小ぶりな耳が特徴的です。被毛は絹のように柔らかく、ウェーブまたは巻き毛です。毛色はホワイト地のものが多いですが、様々なタイプがあります。その高貴で美しい姿から、観賞用としても人気あります。 [性格] 温厚で穏やかな性格をしており、子供やお年寄りには愛情深く献身的に接します。おとなしく吠えることもめったにないため、室内でも飼育可能です。元々はオオカミ猟犬だったため勇敢で警戒心も強いので、番犬としても優秀です。 |
ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ
純白の優しいシェパード
[犬種] ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ [原産] スイス [別名] なし [体高] オス:60~66センチほど メス:55~61センチほど [体重] オス:30~40キロほど メス:25~35キロほど [歴史] ジャーマン・シェパード・ドッグから生まれた白色の個体から派生したのが、この犬です。 [外観] 大型犬で、ジャーマン・シェパード・ドッグよりも大きめです。耳から尾の先端までなだらかなカーブを描くジャーマン・シェパード・ドッグに対して、この犬は水平のラインを描きます。全体的に筋肉質で、ピンと立った耳はジャーマン・シェパード・ドッグと共通しています。被毛はダブルコートで、中毛または長毛です。毛色は白一色です。 [性格] 穏やかでおっとりとした性格をしており子供や他の犬とも仲良くできますので、家庭犬としての人気が高いです。さらに、ジャーマン・シェパード・ドッグゆずりの賢さ、訓練・服従性能の高さをもっており災害救助犬としても活躍しているほどですので、とてもしつけのしやすい犬です。ただし、犬種として固定される過程で、ジャーマン・シェパード・ドッグよりもさらに穏やかな性格になったため、番犬には不適格ともいわれています。 |
マレンマ・シープドッグ
普段は穏やかな純白の用心棒
[犬種] マレンマ・シープドッグ [原産] イタリア [別名] マレーマ、アブルツェーゼ、パストーレ・アブルツェーゼ、カーネ・ダ・パストーレ・マレンマーノ [体高] オス:65~73センチほど メス:60~68センチほど [体重] オス:35~45キロほど メス:30~40キロほど [歴史] 2000年以上の歴史を誇る犬種で、グレート・ピレニーズの祖先犬といわれています。古くから、オオカミなどから羊を護衛する牧畜護衛犬として活躍してきました。 [外観] 大型犬で、体高よりも体長がやや長く、大きな頭部を支えるかのようにどっしりとした体格をしています。そのたくましい体に反して、とても優しそうな目をしています。豊富な被毛に覆われて分かりにくいですが、喉元の皮膚はたるんでいます。フサフサとした被毛は硬めのロングコートで、毛色は白一色です。 [性格] 飼い主には極めて忠実で愛情深く接しますが、プライドが高い一面があるので誰にでも懐くわけではありません。非常に穏やかで温和な性格をしており攻撃性はみられません。しかし、警戒心は強く、飼い主や家族に危害を与えようとするものに対しては勇敢に立ち向かいます。 |
メキシカン・ヘアレス・ドッグ
神の化身と崇められた神秘的な犬
[犬種] メキシカン・ヘアレス・ドッグ [原産] メキシコ [別名] ショロイツクインツレ [体高] (小型)25~35センチほど (中型)35~45センチほど (大型)45~55センチほど [体重] オス、メス:9~14キロほど [歴史] この犬は、アステカ帝国が誕生する遥か昔から存在していたといわれています。古くからメキシコの原住民に飼われ、神の化身として崇められていました。ペットや番犬として使われていたほか、いけにえ、食用としても使われたとされています。現在ではメキシコの国犬に指定されており、番犬としても活躍しています。 [外観] この犬の体のサイズには3つの種類があります。ひときわ目をひくのが、被毛の無いなめらかな肌です。ただ、頭部、つま先、尾には少ないながらも毛が生えています。四肢は長く全身は引き締まっており、長い立ち耳が特徴的です。皮膚の色は赤みがかったグレーなどです。 [性格] 温厚で人なつっこく攻撃性が低いため、子供とも相性が良いです。利口で用心深い性格なので、家庭犬としてだけでなく番犬としても優れています。 |
ラフ・コリー
牧羊犬のアイドル「名犬ラッシー」
[犬種] ラフ・コリー [原産] イギリス [別名] スコティッシュ・コリー、※単に「コリー」と呼ぶこともあります [体高] オス:61センチほど メス:56センチほど [体重] オス、メス:18~30キロほど [歴史] はっきりとしたことは不明ですが、祖先犬は紀元前のはるか昔に、イギリスで牧羊犬として飼われていたといわれています。また、貴族などの愛玩犬でもありました。ラフ・コリーは映画やテレビ番組として作られた「名犬ラッシー」で主役になり、世界で一躍有名になりました。 [外観] 洗練された見事なプロポーションで、体型に対して小さめの頭部と長い四肢が特徴的です。細長いマズルの凛々しい顔立ちと胸の優雅な飾り毛が、エレガントな雰囲気を漂わせます。被毛は、フサフサとした長毛のダブルコートで手触りが良いです。毛色は、セーブル・アンド・ホワイト、トライカラー、ブルー・マールなどがあります。 [性格] 優しく陽気な性格をしており賢いです。飼い主に対しては従順で子供とも仲良くできるため、初心者にも飼いやすいといわれています。ただし、プライドが高い一面があるためしつけには注意が必要です。 |
ラブラドール・レトリーバー
あらゆる面で高いスキルをもつ献身的な犬
[犬種] ラブラドール・レトリーバー [原産] イギリス [別名] なし [体高] オス:56~57センチほど メス:54~56センチほど [体重] オス、メス:25~34キロほど [歴史] はっきりとしたことは分かっていませんが、祖先犬は16世紀ごろに北アメリカ大陸へ向かう漁船に乗っていた犬といわれています。その後、極寒のラブラドール島(犬種名の由来となった)やニューファンドランド島で、猟師の手伝いや水鳥回収犬として活躍していました。現在では、強靭な身体、高い知能と服従・訓練性能、我慢強い性格などを評価され、盲導犬、警察犬、救助犬、捜索犬、軍用犬などさまざまな分野で目覚ましい活躍を見せています。 [外観] 頑強な骨格と発達した筋肉が目立つたくましい体格と、慈愛に満ちたまなざしが印象的です。「オッター・テイル」と呼ばれる尾は、根元が太くて先が細い独特のものです。被毛は光沢のある短毛で、水を油のように弾きます。毛色はブラック、イエロー、チョコレートなどがあります。 [性格] 極めて温和で優しい性格をしています。攻撃性が低く我慢強い性格のため、子供にいたずらをされても寛容ですので、家庭犬としても優秀です。愛情深く、飼い主や家族と深い信頼関係を築けますが、べったりと甘えるタイプではありません。 |
レオンベルガー
コワモテだけど、とっても大人しい甘えん坊
[犬種] レオンベルガー [原産] ドイツ [別名] なし [体高] オス:72~80センチほど メス:65~75センチほど [体重] オス、メス:34~50キロほど [歴史] 1846年、ライオンに似た犬を誕生させようとしたのが起源で、ピレニアン・マウンテン・ドッグ、ニューファンドランド、セント・バーナードなどの犬を基にして作られました。19世紀末には牧畜犬として使われていましたが、現在においては家庭犬として愛されています。 [外観] 超大型犬で、大きな骨格と発達した筋肉をもち、力量感あふれる体格をしています。ライオンのようなたてがみ、ブラックマスク(黒い顔)、ニューファンドランドゆずりの水かきが特徴です。豊富な被毛は、油分を含むダブルコートでカーリーヘアとストレートヘアーの2タイプあります。毛色はライト・イエロー、イエロー・ゴールド、ブラウンなどがあります。 [性格] 極めて穏やかで優しい性格をしており、飼い主や家族には愛情深く接しますし、子供と遊ぶことも好みます。家庭犬としては優れていますが、めったに吠えず大人しすぎるため番犬には向きません。 |
ローデシアン・リッジバック
勇猛果敢なライオン狩犬
[犬種] ローデシアン・リッジバック [原産] 南アフリカ [別名] アフリカン・ライオン・ハウンド [体高] オス:63~69センチほど メス:61~66センチほど [体重] オス:36.5キロほど メス:32キロほど [歴史] 17世紀、南アフリカの狩猟犬とマスティフ、ブラッドハウンドを掛け合わせて作られたといわれています。その勇猛さと並外れた狩猟能力から、19世紀にはライオン狩りとして活躍していました。現在でも猟犬として活躍していますが、家庭犬としても人気があります。 [外観] 全体的に筋肉質ですが隆起が目立つほどではなく、スリムでバランスのとれた体型をしています。背中の逆毛(”リッジバック”の由来)が特徴的です。被毛は光沢のある短毛で、毛色はウィートン(小麦色)、レッド・ウィートンがあります。 [性格] 温厚な性格をしており、普段はおとなしいです。忠誠を誓った飼い主には極めて忠実で絶対服従しますが、飼い主以外には懐こうとはしません。 |